FIRE　最強の早期リタイア術　要約　ネタバレ

　皆さんは今話題のFIRE（Financial Independense Retire Early=経済的な独立）についてご存じでしょうか？経済的に十分な蓄えを作って若いうちに働くことをやめるという意味や自分の好きな仕事を好きな量だけして生きていくという意味の生き方で、誰もが目指したいのではないでしょうか？


　本書を読むことで、実際の体験談を元に、FIREを目指すために必要なマインドやポイントを学ぶことができ、自分の資産形成のモチベーションを上げることができます。

　この本の著者は中国の四川省の貧しい家庭に生まれた女性で、1日約50円で暮らすとても貧しい環境だったのですが、努力を積み重ねて30代でFIREをした経験を書かれています。ポイントは以下の３つです。

【職業は情熱ではなくスコアで選ぶ】

　彼女が7歳のときに父親が仕事をみつけてカナダに移住しますが、給料の残りは中国の親族に仕送りするために貧困の中でのギリギリの生活は続きました。クリスティさんは奨学金をもらいながらカナダのウォータールー大学に進学し、何を学ぶかについて真剣に向き合いました。有名なスティーブ・ジョブズはスタンフォード大学の卒業式のスピーチで「情熱と直観に従う勇気をもて」と言いましたが、彼女はその言葉通り受け止めずに「今はまだ従うな」と思い、自分のこれまでの人生から将来の選択を間違えるとチャンスはなくなると知っていたので、自分の将来の職業をスコアにして分けました。

　それは将来進む専攻の学費と就職して得られる収入を比較して、何が一番費用対効果が高いかをスコアで考えたのです。その結果、一番の夢であるライターを諦め（スコアは0.2だった）、コンピューターエンジニアリングを専攻することに決めます（スコアは2.81だった）。

　エンジニアになった彼女は年収1200万という高い給料を得ることができ、30歳にはまとまった貯金をためることができました。しかし、職場の環境は劣悪で、同僚が次々と体調不良になるなかリストラの方針がだされ、彼女は手持ちのお金を使って時間を買い戻し、働かなくても生きていけるようになろうと決意します。

【投資をする】

　その目標金額は「持ち金の4％の資金で一年間の生活費が可能なら貯蓄が30年以上続く可能性が95％ある」という結果になりました。これが『４％ルール』です。彼女は支出を見直し、31歳の時に目標額を達成しましたが、先ほどの「95％貯蓄が続く」のうちの残りの5％の資金が尽きる人にならないよう更に改善策を考えます。

　それは自分のポートフォリオを債権４０％・アメリカ株２０％・カナダ株２０％・EAFE株２０％です。全体で3.5％の利回りが期待できるものでしたが、暴落に備えて株ではなく緊急用の資金で生活する「現金クッション」を用意しました。

　本書の中で面白かったのは「窓口の銀行販売員こそ銀行強盗である」と言っていたことです。銀行や証券窓口では手数料が高いので避けることをこれまでのブログ記事でも紹介していますね。

【節約がカギ】

　この体験ですごいのはクリスティーさんは「石橋を叩いて渡る」性格で、自分に必要でないと思う持ち家や車などの支出を徹底的に排除し、常にリスクとリターンを計算しながら国債やインデックス投資を組み合わせて資産を形成していったことです。

　銀行手数料や利用しないサブスクといった支出の実感がわきにくいものから、友人との外食や飲み会などの楽しみの支出も見直しており、彼女は自分は「節約によって資産を築いたタイプ」と話されています。彼女は『得る物の量に応じて得る喜びは減っていく原則』といった自分へのご褒美といった物の幸福度は減少していくことを知っており、『物よりも思い出』を重視していました。

　本書の中で、FIRE後に世界一周の1年間の経費がカナダの生活費と変わらなかったことに驚いたそうです（アジア圏で6か月いたらコストが安かった体験）。節約は苦しいものではなく楽しんでできることであり、物の価値を考え、優先順位をつけることができる人生に役立つスキルです。リベ大の両学長も「昨日食べたことを忘れるようなコンビニのスイーツを続けるより、数万円のご飯を食べに行ったほうが思い出になり価値がある」といった内容を話されていたのを思い出しました。

最後に

　ちなみに私はFIREを「自由に生きていく」と考えており、仕事のない生活ではなく、自分の好きなこと（このブログのような）をしながら週30時間くらいの仕事をしながら生活をする「セミリタイアやサイドFIRE」を50代のうちに目指したいと思います。そのためには副業の収益を安定させて事業化しないといけないので今後も自己投資を続けていきたいと思える素晴らしい本でした。まだまだ紹介しきれていない本書を是非手に取って読んでみてください！！

お金の超基本　本の要約　ネタバレ

『稼ぐ』『納める』『貯める』『使う』『備える』『増やす』の6つ全てが詰まった本です。📕😃私が保存期間を書いたのは、本書で書かれている数字が年数や制度の変化と共に誤差がでると思ったからです。実際に本書で紹介されている住信SBIネット銀行の金利は現在かなり下がっていました。 しかし、お金に対する基本的な考え方は学ぶことが多く、今知らないと損するレベルのものもあるため、是非とも読んで欲しいです。

satoshinosato.com

2021.02.12