医学部教授であり、日本体育協会公認スポーツドクターである小林弘幸さんの『整える習慣』を紹介します。
この本は体調の不調を改善やパフォーマンスの向上に役立つ知識が詰まっている本です。
整える習慣 (日経ビジネス人文庫 B こー16-1) [ 小林 弘幸 ] 価格:880円(税込、送料無料) (2023/11/1時点) 楽天で購入 |
この本を読むことで体調の不調の原因の多くは自律神経の乱れであることを知り、紹介されている108のことを実践するだけで簡単にバツグンの効果を得られることができます。
本書の目次
1章『まず、モノを片づけて、心を安定させる』
2章『一日ごとの体の変化を意識する』
3章『無理した付き合いは断つ』
4章『体のスイッチを意識する』
5章『食べ物と食べ方を少しだけ変える』
6章『今夜の振り返りが、スムーズな明日をつくる』
7章『ストレスには正しく対処する』
8章『自分のタイプを知る』
この全8章の中から、1・6・7章の一部を紹介します。
結論
体の状態が整えば、心の状態も整う。
鞄の中のモノを片づけるなどの、ちょっとした行動や意識を変えるだけで『出せる力』の質が変わる
まず、モノを片づけて、心を安定させる
・鞄の中を探した瞬間に、あなたは乱れている
モノを取り出すために鞄の中を探し回る。そんな経験をしたことがありませんか?そんな小さなことでも自律神経は乱れ、血流は悪くなり、集中力は大きく低下します。
これは医学的にみても人間の体はそうなっています。「欲しい情報は一目でわかる」「欲しいものをすぐに取り出せる」状態を常につくっておくことが重要です。
そのためには鞄の中の必要なものと必要でないものを分ける。必要でないものは鞄から出す。鞄の中はポーチなどで、どこに何を入れているか分かりやすくするだけで自律神経が乱れることはなくなります。
自分にとって使いやすい鞄はどういうものか意識し、「黒い鞄の中の財布は黄色にしよう」など持ち物を最適化すると日常がストレスフリーになります。
まずは鞄の中の整理のような些細なことから始めましょう。
・窮屈な服や靴は選ばない
服や靴で体がしめつけられている状態は想像以上に自律神経を乱す要因です。窮屈な思いをするだけで交感神経が上がり、コンディションが崩れ仕事の効率も落とします。
ネクタイを着用している人は通勤時はネクタイをせず、ワイシャツの一番上のボタンを外すだけでもストレスフリーになり体がリセットされます。
他にもシャツは白一色にするなど持ち物を最適化する(決めておく)ことでストレスが減ります。スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグがいつも同じ服を着ていたのは有名です。「考えることなく自動化し、考えるべき問題に重きを置く」ことでパフォーマンスを上げています。人生の優先順位の高いものに「服」がない人は服を捨てて最適化することがオススメされていました。
「考える必要のないこと」は徹底的にルール化してストレスを軽減し、重要なことに100%エネルギーを注ぎましょう。
・帰る前の片づけを儀式にする
職場から帰る前に毎日「片づけ」「整理」「最適化」を習慣化。一日の仕事の終わりを表す儀式にすることで、体を「オンモード」から「オフモード」に切り替えることができ、自然に交感神経が下がり、副交感神経が高まります。それだけで翌日の仕事をストレスなく始めることができます。医学的に見ても午前中は集中力が高まる「勝負の時間」なのでよいスタートダッシュになります。
今夜の振り返りが、スムーズな明日をつくる
・一日を振り返り、失敗を成功に上書きする
翌日をいい1日にするために、前日の夜に「落ち着いた時間を30分とる」ことが重要になります。
その30分で「一日を振り返る時間」にします。「ここは失敗したな」と思ったことについては「次回はこうしよう」と改善(理想の)パターンを思い描きます。これが「記憶の上書き」になり、同じような状況の時に自分が理想とする行動パターンを引き出しやすくなります。
本書でオススメの方法として日記をつけることを挙げられていました。一日がリセットされて翌日に良いスタートダッシュになります。
・感謝ほど自律神経が整うものはない
夜の習慣の締めとして「感謝」することで気持ちがとても穏やかになります。
感謝の気持ちを心の中で唱えているときに、ゆっくりとした深い呼吸になり副交感神経が高まり体が「休息・睡眠モード」になるので睡眠の質が高くなります。
・全ての行動の前に「何のためにやるのか?」を考える
「頼まれたから」仕事をするのと、「相手を喜ばせるため」のように、目的を意識すれば仕事のやり方が変わってきます。
自分にとって目的が見えにくいものがあっても、誰かにとっては「何かしらの意味や意義」があります。目的を意識するだけで自分のモチベーション高め、行動の質を向上させてくれます。
ストレスには正しく対処する
・「怒らないと決めておく」だけで怒りの20%は減る
著者は怒りは自律神経を乱すものとして「怒りがわいてきたらとにかく黙る」という対処法をオススメしていますが、最もシンプルな方法が「怒らないと決めておく」だそうです。
実は、怒りの多くは、不安や自分の考えや価値観を他人に強要することで発生しているからです。「あなた=自分」ではないことを意識すると客観的にみることができるようになり怒りが軽減されます。
・「心配事を入れる箱」を心の中に持つ
心配事を抱えている時点で、コンディションはかなり悪くなっています。
そんな時に心の中に箱があるイメージをして、その中に心配事を入れ、カギをかけることをリアルに想像してください。
そして「○○が終わってからカギを開けて心配しよう」と決めるだけで自律神経が整います。この「とりあえず今は心配しない」と決めるだけでも効果があります。
・一日一枚写真を撮る
目の前の仕事や問題に意識を奪われて心の余裕がない状態に、少しだけ顔を上げて周囲に目を向け写真を一枚撮る。それだけで忙しい日常のリセットになり、自分の気持ちを振り返るバロメーターになります。
この自分で意識的にリセットして、少しでもいい流れに軌道修正することが重要です。著者は、インスタグラムを自分のために活用しており、写真を撮れていない日があると心に余裕がなかった日と振り返り、目の前のペンでも何でもいいので写真を撮って「明日はもう少し素敵な瞬間を切り取ろう」と気持ちをリセットしているそうです。
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